先日、都道府県によって、人工林の齢級(5年ごとに林齢を括ったもの)別の面積割合が異なることをグラフで表示しましたが、都道府県の中で1齢級(1年生から5年生)の面積割合が最も大きい宮崎県と、20齢級以上(96年生以上)の面積割合が最も大きい愛知県について、人工林齢級別面積割合をグラフしたものを下記に示します。
宮崎県では、5齢級まで約3%前後の面積割合をキープし、10齢級が最も大きくなり、15齢級以上では1%以下となっています。 愛知県では、4齢級まで1%以下と低く、徐々に割合が高くなり、12齢級でピークとなり、その後は約4%前後をキープして、20齢級以上は約8%を占めています。 戦後、一斉に造林が実施されたようですが、その後の施業の違いによって、林齢分布が地域で異なるようです。
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先日、行田市内の森林IoT「見ま森さま(MMS)」の更新作業に伺った際に、行田市の名産「奈良漬」をM宅ご主人から頂きました。
行田市は、テレビドラマで「足袋」の生産地として有名となりましたが、市から申請していた日本遺産「和装文化の足元を支え続ける足袋蔵のまち行田」が、平成29年4月28日に日本遺産として認定されていまして、奈良漬はそのストーリーの構成資産の一つとなっています。資料によりますと「足袋商店が得意先への贈答品として愛用している行田の奈良漬。足袋産業全盛期には、足袋商店の店先に漬物樽が 持ち込まれ、そこで漬けて持ち出されていた。」ようです。 5月のMMSプロトタイプ機設置の際には、これも行田名物のフライ(小麦粉を溶いてねぎを入れ、薄く延ばして焼き上げたお好み焼きに似た郷土料理。足袋工場に勤める女工さんのおやつとして普及した)、ゼリーフライ(おからとジャガイモを混ぜて揚げたコロッケに似た郷土料理。足袋工場に勤める人々に、おやつとして愛されている )を頂きましたので、日本遺産に認定されている中での食べ物は美味しく頂きました。 7月から埼玉県行田市内の屋敷林に設置して、動作確認の試験運用をしてきました森林IoT機器「見ま森さま(MMS)」の子機の電池交換等、ソラーパネルを低照度版に変更した親機の更新作業に行ってきました。
M宅は、親機の状況確認と、子機の電池交換をしました。親機の外側は若干汚れが見られましたが、ソーラーパネル側は傾いているので、発電を妨げる汚れや落ち葉等はありませんでした。また、内部に水が入った痕跡は見られませんでした。 A宅では、子機の更新(電池交換及びソフトウェア等更新)、親機のソーラーパネルを低照度版に変更した機器に変更しました。下記写真左は、交換した子機です、色が変わりました。 写真中央と右は、交換した親機で、Sigfoxのアンテナを内蔵したタイプと外に出した2タイプとなっています。 これまでは、夏季の高温、また台風等の強風での動作確認試験でしたが、これからは、冬季の低温、降雪(降るといいですが。。)での動作確認試験となります。 林野庁からは、森林資源の現況に関して、都道府県別で集計した結果を、エクセルファイルで公表しています。そこで、人工林について、都道府県別の齢級割合を計算してみました。グラフは、都道府県は47、齢級は20段階で作成できますが、ここで一度にグラフを示すことは細かくなり見づらいので、一般的な人工林伐期齢級(10~12齢級前後)の前後、9齢級と13齢級の都道府県別人工林面積割合(%)を下記に示しました。
あくまで傾向ですが、北海道、東北、九州地方では、伐期齢級後の面積比率が低くなっており、反対に関東、中部地方では、高くなっています。低くなっている地域では、人工林の皆伐が実施され、高くなっている地域は長伐期施業あるいは管理放棄されている可能性が考えられます。終戦後、全国で一斉に造林が実施されましたが、その後の管理については、かなり地域差があるようです。 平成29年度の森林蓄積量は、5,242百万㎥となり、その内、1,933百万㎥が天然林、3,308百万㎥が人工林であることをお伝えしました。その人工林は、5年前の平成24年では、3,042百万㎥でしたので、5年間で、266百万㎥、約8.7%増加したことになります。かなり急激な増加といえます。
それでは、どのくらいの年齢の人工林蓄積量が増加したのかについて、平成19年、平成24年、平成29年の3回の調査結果をグラフにしてみました。横軸の齢級は、樹木の年齢である1年生から5年生までを1齢級とし、6~10を2齢級となっています。すなわち、順調に成長すれば、平成19年に1齢級の人工林は、平成24年には2齢級、平成29年には3齢級となります。3齢級くらいまでは、ちょっとわかりにくいですが、その後は、齢級を重ねるごとに、蓄積量が増加していることが読み取れます。 一般的に人工林では8齢級から10齢級で伐採されることが主流でしたので、そうであれば、10齢級からの蓄積量増加が減少するはずですが、ずっと増加しています。伐採齢級を2倍(16~20)にする長伐期施業の導入あるいは、管理放棄が増加していることが大きな要因として考えられます。 16日に林野庁から平成29年3月31日現在における森林資源の現況が公表されました。同じ日に閣議決定された「全国森林計画」と合わせての公表となります。この全国森林計画は5年ごとに策定しますので、森林資源の現況も5年ごとの公表となり、前回は平成24年、前々回は平成19年となります。
下記に森林面積と蓄積を、過去の調査結果と合わせて示します。これは林野庁が公表しているグラフです。我が国の森林面積は2,505万haで、ほぼ横ばいで推移しています。森林蓄積は、人工林を中心に年々増加してきており、52億4千万m3となりました。 これらグラフとともに、詳細なエクセル表が公表されていますので、これからもう少し詳細に分析してみます。 東京の高尾周辺での台風による森林被害の状況について、先日、ブログで報告しましたが、九州でも多数被害が発生しているようです。
下記の写真左は、皆伐されたと思われる場所の林縁部分の樹木が複数本倒れています。台風による風を強く受けたことが原因かと思われます。 写真右も同様で、森林の林縁部の樹木が幹途中から折れています。相当の風が吹いたものと想像されます。この場所では地滑りも発生し、農地につながる道をふさいでいました。 8日の体育の日に、八王子市で森の整備活動をされておられる「お日の森くらぶ」の雑木林にて、整備のために人が歩くための道づくりのお手伝いをさせて頂きました。お日の森くらぶさんでは、約60年間放置された雑木林を、西浅川山林組合から委託を受けて森の整備活動を続けられています。
場所は、JR高尾駅北口から歩いて15分ほどにあり、雑木林からは中央線の列車を垣間見ることができます。先日ご紹介した通り、台風24号の影響で、倒木があり、道がふさがれているところもありましたが、太陽光が地面にも入る程度にきちんと整備されていて、お日の森くらぶの皆様のご努力をひしひしと感じられる雑木林です。 お日の森くらぶさんでは、毎月第二土曜日、第二火曜日、第四日曜日に森の整備活動をしておられます。下記の写真左は、整備した道です。右は、アナグマが掘ったと思われる穴だそうです。 今日は朝から高尾の森にお邪魔してきました。詳細は後程紹介しますが、ここ高尾でも先日の台風24号の爪痕がたくさん残されていました。
下記の写真にありますように、樹木の途中から折れているもの、また、根こそぎ倒れているのも等、被害は森林全体におよび、訪れた森林でも確認できるだけで数十本、細かくみていくともっと被害は大きいのではないかとのことです。 もっとも近い八王子の気象データでは、台風24号が接近した10月1日に日最大風速26.3m/sを観測、また最大瞬間風速は45.6m/swを観測し、両者ともに観測史上過去最大の記録となっています。 森林IoT、MMS8号機の約2か月間運用試験結果のデータ解析報告も、本日で最後となります。
下記の8号機の親機に設置してありますソーラーパネルの発電状況とキャパシタ(蓄電池)の充電状況を示します。参考に7号機も示してあります。各グラフの横軸はV、縦軸は送信回数です。 8号機の充電状況は、低い数値からほぼ同程度の頻度で送信されていることがわかります。ソーラーパネルの発電状況は、特に頻度の高いVは無く、全く発電していない時の送信回数が多くなっています。7号機と比較すると、充電状況及び発電状況ともに、異なることがわかります。 |
Author井内正直 Archives
September 2022
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