江戸時代に始まった留山制度について、平成25年森林・林業白書のコラムとして、「国の宝は山也。山の衰えは則ち国の衰えなり。」(江戸時代の林政論)が掲載されています。
それによると、江戸時代には、森林の荒廃による森林資源の枯渇や洪水等の深刻化を受け、領主階級のための「林政論」が唱えられ、実際の政策にも大きな影響を与えたとあり、江戸時代初期の秋田藩家老渋江(政光(しぶえまさみつ)は、その遺訓で森林保全の重要性を主著し、秋田藩では比較的早い時期に留山(とめやま)制度を導入したとあります。また、儒学者の熊沢蕃山(くまざわばんざん)は岡山藩で、同じく儒学者の山鹿素行(やまがそこう)の林政論は、尾張藩木曾(きそ)や弘前(ひろさき)藩等の林政に影響を与えたとあります。これらの考え方が、我が国の森林・林業政策の源流であると言えるとまとめています。
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Author井内正直 Archives
December 2024
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