平成29年度の森林蓄積量は、5,242百万㎥となり、その内、1,933百万㎥が天然林、3,308百万㎥が人工林であることをお伝えしました。その人工林は、5年前の平成24年では、3,042百万㎥でしたので、5年間で、266百万㎥、約8.7%増加したことになります。かなり急激な増加といえます。
それでは、どのくらいの年齢の人工林蓄積量が増加したのかについて、平成19年、平成24年、平成29年の3回の調査結果をグラフにしてみました。横軸の齢級は、樹木の年齢である1年生から5年生までを1齢級とし、6~10を2齢級となっています。すなわち、順調に成長すれば、平成19年に1齢級の人工林は、平成24年には2齢級、平成29年には3齢級となります。3齢級くらいまでは、ちょっとわかりにくいですが、その後は、齢級を重ねるごとに、蓄積量が増加していることが読み取れます。 一般的に人工林では8齢級から10齢級で伐採されることが主流でしたので、そうであれば、10齢級からの蓄積量増加が減少するはずですが、ずっと増加しています。伐採齢級を2倍(16~20)にする長伐期施業の導入あるいは、管理放棄が増加していることが大きな要因として考えられます。
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16日に林野庁から平成29年3月31日現在における森林資源の現況が公表されました。同じ日に閣議決定された「全国森林計画」と合わせての公表となります。この全国森林計画は5年ごとに策定しますので、森林資源の現況も5年ごとの公表となり、前回は平成24年、前々回は平成19年となります。
下記に森林面積と蓄積を、過去の調査結果と合わせて示します。これは林野庁が公表しているグラフです。我が国の森林面積は2,505万haで、ほぼ横ばいで推移しています。森林蓄積は、人工林を中心に年々増加してきており、52億4千万m3となりました。 これらグラフとともに、詳細なエクセル表が公表されていますので、これからもう少し詳細に分析してみます。 東京の高尾周辺での台風による森林被害の状況について、先日、ブログで報告しましたが、九州でも多数被害が発生しているようです。
下記の写真左は、皆伐されたと思われる場所の林縁部分の樹木が複数本倒れています。台風による風を強く受けたことが原因かと思われます。 写真右も同様で、森林の林縁部の樹木が幹途中から折れています。相当の風が吹いたものと想像されます。この場所では地滑りも発生し、農地につながる道をふさいでいました。 8日の体育の日に、八王子市で森の整備活動をされておられる「お日の森くらぶ」の雑木林にて、整備のために人が歩くための道づくりのお手伝いをさせて頂きました。お日の森くらぶさんでは、約60年間放置された雑木林を、西浅川山林組合から委託を受けて森の整備活動を続けられています。
場所は、JR高尾駅北口から歩いて15分ほどにあり、雑木林からは中央線の列車を垣間見ることができます。先日ご紹介した通り、台風24号の影響で、倒木があり、道がふさがれているところもありましたが、太陽光が地面にも入る程度にきちんと整備されていて、お日の森くらぶの皆様のご努力をひしひしと感じられる雑木林です。 お日の森くらぶさんでは、毎月第二土曜日、第二火曜日、第四日曜日に森の整備活動をしておられます。下記の写真左は、整備した道です。右は、アナグマが掘ったと思われる穴だそうです。 今日は朝から高尾の森にお邪魔してきました。詳細は後程紹介しますが、ここ高尾でも先日の台風24号の爪痕がたくさん残されていました。
下記の写真にありますように、樹木の途中から折れているもの、また、根こそぎ倒れているのも等、被害は森林全体におよび、訪れた森林でも確認できるだけで数十本、細かくみていくともっと被害は大きいのではないかとのことです。 もっとも近い八王子の気象データでは、台風24号が接近した10月1日に日最大風速26.3m/sを観測、また最大瞬間風速は45.6m/swを観測し、両者ともに観測史上過去最大の記録となっています。 森林IoT、MMS8号機の約2か月間運用試験結果のデータ解析報告も、本日で最後となります。
下記の8号機の親機に設置してありますソーラーパネルの発電状況とキャパシタ(蓄電池)の充電状況を示します。参考に7号機も示してあります。各グラフの横軸はV、縦軸は送信回数です。 8号機の充電状況は、低い数値からほぼ同程度の頻度で送信されていることがわかります。ソーラーパネルの発電状況は、特に頻度の高いVは無く、全く発電していない時の送信回数が多くなっています。7号機と比較すると、充電状況及び発電状況ともに、異なることがわかります。 台風25号が日本海を通過して、地震被害のあった北海道に向かっています。被害拡大にならないように祈るのみです。
さて、行田市内のA宅屋敷林に設置した8号機のMMS送信データの解析結果の続きですが、本日は気圧です。下記に示しました通り、997.4hPaから1,024hPaまでの分布となり、7号機に比べるとやや高めの気圧となりましたが、ほぼ同様の分布になったと思われます。熊谷市に設置してあるアメダスの気圧分布もほぼ同様でした。 昨日、京成電鉄が運転見合わせことにより、学校が休校になるなどの影響がありました。ニュースによると、千葉県船橋市の京成電鉄の船橋競馬場駅の構内で、駅や信号設備に電気を送る電線から火が出て停電がおきたことが理由で、火災の原因は、台風24号の強風で海水の塩分が電気設備に付着したことによる「塩害」が原因だった可能性が高いということのようです。
台風24号が過ぎ去った翌日には、ベランダやエアコン室外機、さらに車のフロントガラス等に白い粉状のものが付着していて、台風の風にのって海水が運ばれてきたことが想像されました。マンション内の樹木も下記左写真に示すように、強風にさらされた側に塩害とみられる被害が発生しています。3日に柏方面に出かけた際も、同様の被害を見かけたことから、ネットで塩害の分布を調べると、下記右図に示すように、内陸部でも発生しているようです。 しかし、まさか塩害により電線火災が発生するとは想像していませんでした。台風の脅威を感じた1日でした。 九州から盗伐(違法伐採)のニュースが続いています。九州では台風接近も続いていますので、土砂災害等が心配です。
さて、昨日は行田市内のA宅屋敷林の設置してあります「見ま森さま(MMS)」8号機の親機内温度センサーのデータ集計結果でしたが、本日は湿度センサーのデータ集計結果です。 下記に8号機及び参考として7号機の湿度データを集計したグラフを示します。8号機の湿度センサーは、40~75%の幅となり、70%が最も多い236件送信となりました。7号機は30~80%でしたので、7号機の幅が若干狭くなっています。最も多い送信データは、70%と同じでした。 見ま森さま(MMS)8号機の親機内に設置してある温度センサーからの送信回数と温度について集計した結果を下記図に示します。また、7号機からの送信データと比較してみました。
8号機での温度の最小値は15.6℃、最大値は39℃となりました。最も送信回数が多かったのが、27℃で118回となりました。 7と8号機の温度分布を比較すると、最小値はほぼ同じでしたが、最大値は約8℃程度の差がありました。日当たりの違いかもしれません。両号機ともに、温度データの親機からSigfox中継機への送信漏れはありませんでした。 |
Author井内正直 Archives
December 2024
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